【2020 1月】新年のご挨拶  佐藤 裕子(アトリエ・エビスグループ オーナー)

アトリエ・エビスグループは今年40周年を迎えます。

40年前はバブル以前、通信手段としては電話しかありませんでした。その電話に留守番機能がついて「便利—!」と驚いていた時代です。その後バブルになり、ファックス、ワープロが出てきて、そしてパソコン、ホームページ。スマホ時代とめまぐるしいデジタル化の中、ついに今年東京に二度目のオリンピックがやってきます。

でも、なぜかアトリエ・エビスは40年前と少しも変っていません。40年前からアトリエには絵描きの卵の講師がいて、毎週このアトリエに絵を描きに通ってきてくださる会員さんたちの姿があります。変わらぬ木製の油彩箱の中から色とりどりの絵具を手に取り、パレットに絞り出し、筆やパレットナイフでキャンバスに盛り上げていくアナログな世界。絵に悩む姿、一所懸命に形をとる姿、おそるおそるでも楽しそうに色を塗る姿、講師を熱心なあまり質問攻めをする姿、昔も今も変っていません。

ただ40年で、日本画も版画も増え、ミタカも画室もギャラリーもできて、お蔭様で絵を通じて会員さん同士の交流が増えました。出来上がった絵を展示してみたら、思いのほかたくさんの人が来てくれて、褒められたり、喜んでもらったり。みなさんがそれぞれの絵の前で絵談義に夢中になる姿を拝見するのは、私共にとって一番幸せな時間です。

「絵を描くってこんなに楽しい!」と思ってもらえるようなアトリエを、これからも続けていきたいと、改めて思う40年目の年になりました。

今年も、これからも皆様と共に歩んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

代表 佐藤裕子