去年の9月より日曜の午前と夜間の人物コースと、午後の静物コースを担当させていただいております三浦高宏と申します。 私は「影」や「映り込み」など対象の周辺で起こる現象に興味があり制作をしています。 その現象には、対象の多様性、多面性が大きく反映されていると考えています。 そして、現象と対象のあいだには、夢と現実、存在と不在、といった二面性だけでなく、新たな一面がおぼろげながら見えてきます。その一面を油彩を用いて作品化、言語化できない「なにか」に触れたいと思い制作を続けています。 また、単純に油絵具の魅力に強く惹かれ、古典技法及び材料、また技術全般の研究も続けています。 油彩における顔料の強い存在感、筆致、メディウムの多様性、その艶、または画面上での混色、その多様性はパソコンの画像処理ソフトのそれよりもはるかに複雑で魅力的です。
このアトリエ・エビスで講師をさせていただくことになり、最初に感じたのは、みなさんが多様な作品を描かれていること、いろいろな年代の方がいらっしゃってアトリエに活気があるということでした。 ワークショップやスケッチ会などのイベントがあったり、展覧会が開催されたり、また展覧会をお友達同士でご覧になったり、その広がりのある繋がりが活気につながっているのではと思います。 そういった美術芸術に関わる事は、作品制作はもちろんのこと、鑑賞というすばらしい体験をさらに深く感じられるようになる事だと思います。
まだ4ヶ月と新米ですが、絵画の魅力、また研究の中で感じた技法や材料の魅力を皆様にお伝えできればと思います。 技法や材料にお困りなった際はお気軽にお声がけください。 今後ともよろしくお願いいたします。
◆プロフィール 1978 岩手県生まれ 東京藝術大学美術学部絵画科油画技法材料研修室博士前期課程修了 趣味 自転車 バイク 車 ランニング お酒 サイト:「TAKAHIRO MIURA」