「空の先、宇宙の先の色を、湖の底、地球の底の色を描いてみましょう。」
ぽかんとした私に先生は続けて「まずは、好きな色で遊んでみましょう。」
そう、言ってくれました。
このとき、私はいつか行ってみたいと思っていたウユニ塩湖の風景をモチーフに、
初めての油彩に取り組んでいました。
宇宙の先の色ってなんだろう、地球の底の色ってこんな感じかな、
と、自分なりに想像を膨らませて描いたことを覚えています。
この言葉がきっかけで、色の先や奥に広がる何かを意識するようになりました。
そんな風に絵を描くようになり、風が気持ちいいとか、お月さまが綺麗とか、
忙しいと見落としがちなことも感じることができるようになったかな、と思っています。
幼いころ、絵を描くことが大好きでしたが、大人になるにつれて周りと比べてしまい、
自分の絵が好きになれず、徐々に描くことをしなくなりました。
ふと家の壁を眺めながら絵でも飾ってみようかなと考えていたら、
絵を描くことが好きだったことを思い出し、自分で描いてみようと思い立って、
アトリエに通い始めました。
アトリエに通うようになり3年が経ちます。
週に1回、仕事が終わった後、3時間ほど絵と向き合います。
最近はサムホール展に向けて、青いカバの置物の絵を描いています。
思うように描けないこともありますが、今では幼いころのように楽しく描いています
優しく丁寧に教えてくださる先生方、温かい雰囲気をつくってくださるスタッフの方々、
そして、筆が止まったときおしゃべりに付き合ってくれる同じクラスの皆さんには
感謝の気持ちでいっぱいです。いつもありがとうございます。
<プロフィール>
出身地:兵庫県
趣味:お散歩